東芝の決算発表延期と銀行対応

会計監査情報

東芝が、さらに決算発表を延期、銀行は半導体新会社の株を担保に融資を継続、追加することを検討していると報道されています。

今回、発表された決算発表の延期は第3四半期=昨年の12月末の決算のものです。本来であれば45日以内、すなわち2月中旬には発表しなければならないものです。それが1ヶ月以上延期されています。業績が悪いのはたしかでしょうが、それが分からないということはおかしく、まだ発表できない、問題があることは確かでしょう。すでに社会的公器としての上場企業として相当厳しい状況にあることは間違いありません。

銀行も半導体新会社の株を担保にするということですが、それであれば、担保にされた株は売却後、担保が実行されてしまえば借入の返済にあたってしまい、東芝にキャッシュは残りません。売却益を計上できれば、損失の穴埋めにはなりますが、長い目でみればよいことはありません。

廃炉処理を含めた原発ビジネスを続ける理由はそれなりにあるのでしょうが、ますます先行きがわからなくなってきています。