お寺でも2500万円横領 大きな不正が起きる理由はいつも単純です
アルテからのお知らせ会計監査情報真宗大谷派旭川別院で2500万円の横領があり、会計職員がやってしまったという報道がありました。
リンク先の記事を見ると1人で資金の業務を担当しており、やる気になれば、法人のお金をいつでも着服できる体制になっていたようです。こうした会社などのお金を多額に着服できるときは、必ずこういう体制になっています。
法人や組織もみすみすキャッシュを担当者に着服されるわけにいきませんから、ダブルチェックや出納と記帳の担当を分けるという、いわゆる仕組みを構築するか、それができない場合、「一番、着服しそうもない人」にお金の管理を任せる傾向にあります。
したがって、いくら仕組みがなくても多くの場合は、「一番、着服しそうもない人」が真面目に仕事をやってくれるおかげで、大きな問題にはなりません。
しかし、「一番、着服しそうもない人」(=多くの場合、真面目で良い人のことが多いです)、でも人生に一度や二度、「魔が差す」ということもあります。たとえば、ギャンブルで大負けした日曜の夕方に会社によって仕事を片付けようと思ったら、誰もいなかった。金庫の鍵は自分が持っている、あるいは親の介護でお金が足りない、そんなときに一度会社のお金をつかってしまっても、誰も気づかない。そうして、当たり前でないことが、いつの間にか当たり前になってしまう、そんなことが時々起きてしまうのです。
したがって、組織とそこの人を守るためにも、ダブルチェックや出納と記帳の担当を分けるという仕組みづくりはいつまでたっても必要です。また、たった1人で会社や組織の大切な資金を守っている多くの真面目な担当者の皆さんのストレスを減らす、という意味でもまた重要になってきます。
真宗大谷派旭川別院で2500万円横領 会計職員 – 産経WEST https://t.co/bHvBhLoLS4 @SankeiNews_WESTさんから
— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) 2018年8月27日