東芝の監査委員長が監査法人と意見対立。本気なら訴訟になるはず。
アルテからのお知らせ会計監査情報東芝の監査委員長の佐藤氏が、会計監査人であるPwCあらた監査法人の引当金計上時期について、容認できないと株主総会で発言したと報道されています。
これはまさに限定付監査意見の限定となった部分です。佐藤氏は、トーマツのトップをやられた方で、発言には大きな責任があります。本気なら訴訟しかないでしょう。それをしないなら、本気度合いは低いではないでしょうか。よほど、PwCあらた監査法人の判断が異常か、それ以外のよほどの理由がなければ、このような発言はできないはずです。
あるいは監査法人の変更でもよいはずです。しかし、新日本監査法人からあらたに変え、中堅監査法人では規模から監査を受けることができない中では、候補はあずさとトーマツしかありません。トーマツは、自身がトップをかつて務めており、独立性の観点からも無理でしょう。残りはあずさですが、あらたに監査人を変更したときにも、候補にはあがったはずです。おそらくこれから変更は難しいでしょう。
残る選択肢は訴訟です。一方であらたの監査に問題がなかったのかをチェックするために公認会計士協会も随分前から、チェックをいれていると報道されています。今のところ、あらたに問題があったという報道はされていません。
東芝の監査委員長、監査法人指摘の引当金計上「容認できない」:日本経済新聞 https://t.co/spLjjO30U3
— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) 2017年10月24日