トーマツが専門性低い業務を専従部隊にまかせて監査の質を高める
アルテからのお知らせ会計監査情報トーマツが専門性低い業務を専従部隊にまかせて監査の質を高めると報道されています。当初は30名程度の人員を配置とされていますので、まずはテストというところでしょう。
このようなやり方は以前からもあり、これまでは失敗しています。
理由は、専門性の低い業務をいったい誰に担当してもらうのか、です。新人会計士の年収が450万円程度として、それより大幅に安くなければやる意味がありません。専門性が低いといいますが、誰でもできるわけではなく、守秘義務も高いものが必要とされます。この仕事を安い給料でやれる方はそもそも多くありません。
そして問題は、彼らをどのように昇進してもらい待遇改善していくのかです。長い目で見れば彼らのキャリアプランが大切で、ここで頑張れば先があると思っていただかなければ長続きはしません。監査法人では会計士資格がなければ、昇進は難しいはずです。彼らのキャリアプランを考えずに、専門性の低い業務を長期間こなしてもらうのは簡単ではありません。
またその仕事をうけてくれる方にも初めから専門性の低い業務、と新聞にかかれてモチベーションがわくものなのか、また繁忙期以外に彼らに何をしてもらうのか、やってみると難しい問題も山積です。
トーマツがそのことを知らないはずはありませんので、何らかの策をお持ちなのだと思います。
専門性低い業務、トーマツが専従部隊 監査の質高める:日本経済新聞 https://t.co/KxN2dw4VOQ
— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) 2017年10月11日