一万円廃止論の背景と会計監査の関係
会計監査情報一万円廃止論が出てきているようです。不正に現金を使われることが多く、これを防止するための論理でしょう。詳細は、以下の本に記載があります。本書はレスキャッシュ化を目指しており、市民生活のために、現金を廃止するのではなく不正の温床となる高額紙幣を廃止すべき、という主張です。
会計監査は将来、AIにとって変わられるという論調がありますが、私はAIにとって変わられるより、すべての取引をシステムで集計する形が望ましいと考えています。会計監査がAIにとってかわられるのではなく、会計監査がほぼ必要なくなると考えています。 キャッシュの動きをすべて記録できれば、不正は極めて実施しにくくなります。プライバシーの問題をクリアする必要はありますが、すでにクレジットカードや銀行取引は集中的に管理、把握されており、すでにプライバシーは危険に晒されています。さらに電子マネーも発達してきており、私達のお金の流れは誰かに捕捉されています。もちろん、プライバシーを守ることは前提ですが、今後は避けて通れないでしょう。
本書ではキャッシュレスにする必要はないが、という論調ですが、利便性からしても電子マネーの普及でキャッシュレス化をすることも不可能ではないと思います。
会計監査がなくなるためには現金だけでなく、債権債務の集中管理、現物の集中管理、見積もりの対応など課題はありますが、不正やミスをいつまでも人間のチェックだけで行うよりも圧倒的に意味のある統制が効くはずです。
1万円札廃止論の裏側 :日本経済新聞 https://t.co/25Hk5kd35X
— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) 2017年5月24日