富士フィルム不正会計の原因
会計監査情報富士フィルムの不正会計について、報告がされました(http://www.fujifilmholdings.com/ja/investors/pdf/other/ff_irnews_20170612_003j.pdf)。
第三者委員会の報告に詳細は詳しいですが、特徴として、海外、グループ会社、そしてトップの関与が論点になりそうです。
最近の不正の傾向として、海外のグループ会社で起きるケースが目につきます。本体からの目が届きにくい、という論点です。そして、トップの関与です。今回の件もCFOが不正発覚をもみ消しているという記載があります。
不正を防ぐにはトップの関与が必要です。CFOではダメです。CEOです。それができないなら、CEOは不適格です。例えば営業だけやっとけばよいだろう、という方はどんなに数字をあげようがトップには不敵です。厳しくとも会社のために、キツイチェックや判断を責任もってできなければなりません。分からないからCFOに丸投げしてはいけないのです。
もちろん、海外グループ会社においても同様です。本体からのCEOをトップとした内部監査に加え、海外グループ会社が不正防止の観点で監視をする必要があります。しかし、それができる人材が圧倒的に不足しているのが実状でしょう。グループ会社の経営者を育成するためには、体制がしっかりしているグループ会社でトップの経験を積み、その後、課題も多い海外グループ会社のトップに就任するなどの体制も重要でしょう。言うは易く行うは難し、の典型のような論点です。しかし、本物の経営者不足という本質的な問題を解決しなければ、この論点は解決はしないはずです。
【富士フイルム不正会計】目の届きにくい海外子会社のガバナンス ゼロックスの独立色も一因 – 産経ニュース https://t.co/4LtMTuBkLI @Sankei_newsさんから
— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) 2017年6月13日