会計士がシャイアーの買収を止めたら大変だ
アルテからのお知らせ会計監査情報なぜ会計士や銀行が武田の巨額買収をとめないのか、という記事がありました。
監査を担当する会計士が、買収をとめたら大変なことになります。たしかに割高と思われる部分がありますが、買収後の事業計画が見ていないので評価はできません。いわんや、監査を担当している会計士がビジネスそのものの価値を評価できるはずもありません。
リンク先の記事では、ROEを8%をベースとして評価していますが、売上を数倍から数十倍にしていこうというプランが前提がある場合には、経産省が発表するROEで評価しきれないケースも多々あるはずです。
銀行は回収可能性を考えていれば融資は可能です。
経営意思決定については、会社が持つもので、銀行や会計士がするものはありません。もちろん、信頼関係がしっかり構築されれば、アドバイスは求められるでしょうが、それはあくまで外野の意見の1つであって、銀行や会計士がとめるべき、とはならないはずです。
経営者に信頼され、しっかり意見交換ができる会計士、銀行でなければいかんという考えは私も持っていますし、シャイアーの買収金額を見て本当に回収できるのだろうか、という疑念は私も同様に持っています。だからといって、会計士や銀行が買収をなぜとめないのか、という意見にはつながりません。それどころか越権行為そのものです。
会計士と銀行はなぜ、武田薬品の巨額買収を止めないのか(週刊エコノミスト) – goo ニュース https://t.co/vChbBvOPRe
— 大原 達朗 Tatsuaki Ohara (@ohhara_cpa) 2018年5月28日