サティヤムの預金粉飾は監査法人が残高確認を無視した

アルテからのお知らせ会計監査情報

インドのサティヤムの粉飾決算については、会計監査を受けている企業が、預金残高を粉飾したということで、金融機関がグルになって粉飾決算をしていたのだろう、と予想をしておりましたが、なんと、監査法人が残高確認を無視したということです。以下のリンクからさらに英語になりますが、原文を確認しておきます(http://economia.icaew.com/en/news/january-2018/pwc-banned-from-working-in-india-for-two-years)。

その中に以下の一文がはっきりあります。正しい残高を記載した残高確認状を、銀行から受け取ったが、それを無視した、ということです。この文章にはPwCではなくPriceWaterhouseと記載があります。2001年からの自体のようで、Coopersと合併する前からのPriceWaterhouseの問題かと思いましたが、どうやら、PWCのインドのメンバーファームの名称がPriceWaterhouseのようです。

これに対して、インド証券取引所は2年間のリストからの除外、また、1.5Mポンド=1,500万ポンド≒22億5千万円(1ポンド=150円で計算)の罰金を課すということですが、甘すぎます。会計監査の基本中の基本を放置した罪は重く、潰されて当然だと感じます。

この事件が問題視されてから長年、結論が見えなかったので気にはなっていましたが、最低、最悪の結果だったことがわかりました。厳罰にして、二度と繰り返されることがないようにすべきです。

***以下、引用***
In fact, it accused Price Waterhouse of ignoring the balance confirmations received by banks, which were showing true balances.
***引用、ここまで***