17.監査手続きとは?
会計監査の実態動画セミナー監査手続きについてはいろいろとあるのですが、この質問や分析手続きというところが、監査人がやる分析なのです。ここがすごく必要なのです。ここで、分析をしました。例えば固定資産について分析をしました。増えています、減っています。減価償却の計算合っていますか。その場合だったら再計算などをするわけです。計算は大体合っているのではないですか。では、なぜ増えたのですか? ある設備を買いましたとか、こういうふうになるわけです。それが分析してあれば、分析のシートに書いてあるわけです。次にどうなるかといったら、当然、契約書見せてください、支払いのエビデンス見せてくださいとか、こういうことになるわけです。彼らはその事実を確かめたいわけですから。口頭で聞いて1億円の設備を買った。はい分かりました。ではそれの契約書、あるいは引き渡しの完了書です。あとはお金を払っているわけですから、ではお金を払ったというエビデンス。あるいはお金を払っていないのだったら、請求書が何か来ているはずだから、その請求書を見せてください。こうなるわけです。だから次、その準備をしておけばいいですね。全部それまできれいにファイリングしている必要はないと思いますけれども、例えば仕訳番号や伝票番号など、そのエビデンスに飛べるようなものがきちんと残っていれば、監査人は放っておいてもできます。資料見てください。1630万円と書いてあるでしょう。ビジネスファイルの1630万円を見たら、それもどうせ入っていると。どこかにありますよね。皆さん仕訳を切っているわけですから。社内にどうせあるのです。なければ切れないわけですから。そこにあるから勝手に見てくれと。極端な話。監査の非常に早い会社は、監査対応をどのようにしているかというと、そういったエビデンスのファイルをこれでもかというぐらい並べるのです。見たら引くぐらい並べるのです。それで監査の対応の期間を限定するのです。
例えば3日間。その3日や1週間は経理部長から経理課長からずっといるのです。その代わり、時間は決まっています。10時から16時とか。10時から15時とか。その間はいるのです。そこから出ないです。それを年間のスケジュールで決めてしまうのです。でもその代わり、監査をするほうもよほどの理由がない限りその時間で終わらせないといけないのです。分からないことがあったら、答えられる人が全員いるわけです。でも結果そのことによって早いのです。余計な時間ないのです。何もしなくても経理部長が、こうやってずっと怖そうな人がいたら、さぼることもできないじゃないですか。皆さんが監査対応をする時間は決まっているわけですから。来週からやるときついですよ。でも年間スケジュールの中でそれを決めてしまえば、定例会議とかを外してですね、結果として監査対応って本当に早くなると思います。非常に早い会社はそうやっています。やたらすごい緊張感の中でお互いに監査をやっています。監査をやっている中で、緊張感がもし薄いと、それでどこかの会議室に引っ込んでしまって、何をやっているのか正直よく分からないというのは、お互いにとって良くないと思います。時間をしっかりと決める。その代わり厳しくするだけではなくて、皆さんもきちんと提供しなければいけないです。分析資料を用意して、そこにリファーするエビデンスのファイルもきちんと整理をして、時間を取っています。その代わりその時間内で終わらせてくれ。こういうアプローチというのは、結構大事だと思います。そんなことをやっている会社があるの? あるのです。そんなことをやっていなかったら、5兆円とか6兆円とか10兆円とか、連立子会社が1000社とかある会社が、30日で発表できるわけないじゃないですか。少なくとも本社とか各事業所は2日で締まっていますよ。もう3日、4日で監査終わっています。単体は5日で締めなければいけないじゃないですか。それから1000社と連結するのですよ。1000社しているところと言ったら、どこか分かってしまいますけれど。大体そうじゃないですか。終わるわけがないのです。やっているところはあるのです。1回やってみれば、そんなに難しくないです。どうせかかっている時間をまとめるというだけなのです。皆さんが今までやっていないことをやろうと思ったら、純増ですけれども、絶対どこかで誰かがやっているのです。経理部長ではないかもしれない、課長ではないかもしれない、担当ではないかもしれない。皆さん、全部を見られているわけではないと思いますけれども、どこかで誰かが絶対にやっているのです。それを、いったん集めてしまうということです。あとは完全にルーティンです。これは先ほどご説明した通りです。そういう紆余曲折を経るのですけれども、監査予定が表明されるまでにはいろいろとあります。